人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


変わり者 アレクシス

― 野茨城・廊下 ―

 はて、どうしてこんなことを思い出したんだか。

[城に居ついて数年、慣れた足は無意識であろうともいつもの道を進む。
外に出ることの憚れる身である故に、城の中は男の散歩コースだ。
首の後ろを掻く手の甲には、もう傷跡すらない。
けれど野茨公の舌の感触は、今でも思い出せた。]

 『万が一の時は、私が助けてあげますよ』

[彼が初めて血を口にしてしまった時、自身が紡いだ言葉を繰り返して、何とも言えない表情を浮かべる。
野茨公が中毒に屈した時か、あるいは灰に帰した時か。
自身の死のタイミングは、もう決まっている。]

(131) 2014/02/17(Mon) 01:52:44

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