― 戦艦シュヴァルベ ―
前進、5戦速!
[ 意識は一瞬で切り替わる、速度を上げた戦艦は波を蹴立て、潮流を掴まえて、滑るように北北東へと進む ]
『10時の方角に味方艦隊視認!交戦中のようです!』
[ 届いた声に、男は自ら双眼鏡を覗く ]
ナハティガルが居るな。あそこで食い止めようという腹か...
『どうしますか?大佐』
...もう少し寄って、状況確認する。ナハティガルが居るってことは、あそこは、「要」だ。
破られると不味い。
[ 近付いてみて、援護が必要ないと判断できればそれでいい。だが押されているようなら援護を、と、そう指示を降した* ]