[けれど元の世界に関しては自分もそうだ。自分は守護者の血を受け継いで、次期当主として育てられてきた。ここまで成長するまでに沢山守られ、愛を注がれてきたこの世界を捨てる事は少女には出来ない。相棒の中で家族がネックになっている事は感じていたが、それでも帰りたいのだろうと。無事に帰さなければならないのだろうと。少女はいつもの微笑みを絶やさずに、――いつものように振舞っていた。]