ー医務室ー
[怖い、怖い、それしか、考えられない]
侵入者がこの船にいることは間違いないのか!
[レストランから走り出した時>>1:558人とすれ違った>>36が、それどころではなかった。
自分はあの警備員のようにも、副艦長のようにも強くはないし、一介の乗客のように勇敢ではない。
口だけではなく、全身が恐怖を訴える。
さぁ、なぜーそんなに怖がっているのかーそれは]
なんで!なんであんなに優しいんだああああ!
[そう。侵入者ということは、明らかにこの船を制圧しにかかっているだろうに、侵入者はご飯を作り、食べ、自分にも食べさせてくれた。
余裕とも言える"それ"が、とても怖かった。
理解が出来なかった。"それ"は本当に優しさなのか。]
それに...兄妹の侵入者だって!
なんで、家族でなんて...!
あんなに優しそうに...っ!
[レストランから走り、落ち着ける場所、つまり医務室の中で荒げた呼吸など気にすることなく、叫んだ。]