[ 少女の小さな悲鳴が耳に届く。けれど、爪食い込ませ掴んだ肩は、必死に動いて、その手を強引に逃れて行った。>>124手の中の質量を失い、握り込んだ鉤爪は、そのまま自身の掌へと深く食い込む ]ふ...はっ...[ ぼたり、と握りしめた拳から新しい血が滴り、荒い息をつきながら、琥珀の瞳は逃れた獲物を追おうとする。その目に映ったのは、痛みに耐え引き絞られる弓と、まっすぐに己へと向けられた翡翠の矢の輝き>>112 ]