よし、先に決めた通り、先頭の馬の横っ腹が見えたら突撃する。 絶対に深追いするな、馬に手傷を負わせるだけでも十分だ。 敵が自分の方を向いたら、守り重視で後退すればいい。[しかし騎兵が手にするものは、黒い光を宿す鉄の槍。 その威力を、この隊の者の多くは直接にはまだ知らない。 ただ、自分が持てる範囲の恐れは飲み込んで、構えを取る] 第一軽装歩兵隊、 ――突撃![セルウィンが槍を振り上げるのを合図に、歩兵隊は木陰から飛び出し、騎兵隊の横合いから突撃した*]