[引き摺るように歩み出せば、ヴィンセントが此方に駆け寄ってきた]…――後は頼んだ。[彼にリエヴルを託し、視線を回す。先程から…倒れたリエヴルの傍を離れようとしない、黒鹿毛の馬の存在があったからだ。馬に近づき、ぽんぽんと優しく馬首を撫でてやる。どうやら怪我は負っていないらしい。恐らく持ち主は、自らの意志で馬から降りたのだろう>>3:626]