[ナイフを収める仕草に笑みを深くする
好意的な視線は害意が潜められているようであった>>127]
よく言われるわ?
[内心を吐露する彼の元の出自を省みれば>>81>>82
黒い仔が伝えずとも予想に容易い。
――…平民が貴族の振りをする
血を吐き続けた日々があったのだろう>>128]
恐れを知る者は、欲には溺れきらなくて
楽しくて、つまらない。
[女主人は傀儡が欲しいわけではない
敢えて。自ら甘い毒を啜ることを選んだ>>128に疼く歓楽は抑えきれない
では、また。告げて背を翻した青年に届くか届かないかの声で囁く]
こちらこそ、ラインハルト卿
――気付いていながら、私をクロムウェル嬢と呼ぶ
その気概は好ましいわ
[浮かべた微笑は、幼気な少女のようであった*]