― L区画、アデル・スコグカット 自室 ―
[アデル・スコグカットは在室だったようだ。
扉が開いたなら少し間を置き、伝言を言う。
続く問いかけに少し考えて、告げる。]
修理。いいえ。博士の事と思われます。
…。アングラメル博士は5年、目覚めていません。
アデル、あなたに話をするべきか、と言っていました。
はい。ワタシはCC-011です。
…。おかえりなさい。
大きくなりましたね、アデル。
ホログラムと随分、違う形になりました。
[どこか懐かしむような言葉であるが、CC-011がアデル・スコグカットとかつて直接顔を合わせたことはない。
ただし、CC-011はアデルが惑星タロスにいた頃からシステムと連結されていたため、間接的に彼女のデータを見ていた過去が存在する。
アンドロイドに懐かしむ心は無いが、それでも以前知っていたデータと異なるデータを見れば、長い歳月の間で彼女が大きく成長したことは理解できた。]
珈琲を浴びる。身体に問題は、ありませんか?
着替え、が必要。認識しました。
…。
"シャワーと着替えてから、トールを探しに行く"
伝言を承りました。間違いは、ありませんか?
[先ほど伝言を伝えた際、首をかしげたことから復唱を行う。*]