― 管理棟付近 ―
……別に、わかってくれなくたって、構わない。
[呆れた声>>125にどこか拗ねたような口調で返しつつ、舞い上がった相手を見上げる。
広げられた鉤爪と、刃。
鈍い煌きは冷たさを感じさせるようで、背筋が冷えた]
でも、なんか、嫌なんだ。
そうまでして、自分の『夢』を叶えるのは、なんか嫌なんだ。
[他者の望みを踏み越えて行かねば届かないとわかるから。
だからこそ……と思ってしまう。
それは、文字通りの籠の鳥故の世間知らずさが齎す甘さなのだけれど。
それは同時に、少女の一番の『らしさ』でもあるから、捨てる事はできなくて]