……ねぇ、ソマリ。
最期のときね、一緒に連れて行ってくれたでしょう?
本当に嬉しかった。
おかげで、フローレンスにも会えたのよ。
……こうして、悲しいって言えるのも、
泣けるのだって、ソマリのおかげなの。
[そのまま、コクーンの扉越しに、ソマリの頬を撫でる。
夢でフローレンスに会ったこと。
生きて幸せになってと言われたこと。
ポツリポツリと零しながら
すると、ふわり、と、と小さく風が吹いた気がした。>>82
それはもしかしたら、都合のいい幻想かもしれないけれど。
まるで抱きしめられたような、温かさを感じた気がして。
じわり、とまた、涙腺が緩んだ。]