こんな時にこのようなお願いをするのは心苦しいのだが、私に、貴女の力をお貸ししていただけないだろうか。
この戦いでも、多くの女性が夫を失ったことだろう。
無論、戦死者への補償は国から十分に行うつもりだ。
それとは別に、女性たちに生活の道を用意したいと思っている。
いずれ私は、隣国から技術者を呼ぶつもりだ。
あるいは、あちらに学びに行く形になるかもしれないが、ともかく農業や工芸など、向こうには進んだ技術がある。
あの技術を取り入れれば、ゼファーをもっと豊かにできるはずだ。
だが残念ながら、この国の男は戦いのことしか考えられない。
だから、できれば女性に、そういった技術を身に着けてもらいたいと思っている。
知識さえあれば女性一人で生活する道も開けるだろうし、技術が広まれば国を富ませられる。