──── Nルーム→第2エリア ────
[ Nルームでどれほどの間おまじない──祈り──をしていただろう。
一人一人の顔を見ては、この船で出会った時の事を思い出す。
その度に湧き上がる"何故"と"どうして"は
口にしても返る言葉などなくて。
ふと思い出したのはロー様の言葉。
彼は確かに"彼女"と言った。>>0
あそこにはロー様とご主人様と私しかいなかったはず。
なのに、何故"彼女"と言ったのだろう。
……それに、今思えば変だ。
私は"ご主人様"としか言ってない。
ご主人様の名前を、口にしていない。
あの時は気が動転していて気づかなかったけど
ご主人様がどうしてカレル様を指すとわかったのだろう。
"同じ星の人間が居たら、僕の知り合いも心強いかもしれないな。
君と会うチャンスがあれば紹介したいくらいだよ…"彼女"を。">>4:138
まるでこの船の中にその方がいらっしゃるかのような口ぶり。
"……そうか、君が"
私が、なんだと言うのだろう。
……まさか────
その時、白色の"何か"が私の肩に舞い降りた。>>117 ]