―2階バルコニー:ジムゾンの部屋前の窓際―
……くっ! だめ、歯がたたない…
[何度も名を呼び、窓を叩いても、一向に目を覚ます様子のない
ジムゾンに、眠っているのではない、と悟れば。
アルビンの荷物から抜いたナイフを、硝子の窓枠に思い切り突き立て、鍵部分だけでも硝子を割ろうとするものの。
雪国仕様の厚いガラスには歯が立たず]
フリーデルさんに預けたマスターキーが、見つからなければ
何かの道具で、ドアか硝子を破るしかない、か…。
誰か……! お願い手伝って…!
[助け手を求めて、バルコニーから室内に戻った]