[肩を貸すような形で、遺体を担ぎ上げる]
…――っふ、
[息があがる。重みに耐えかねた、左の脇腹が熱い。
真横にあるリエヴルの表情を横目に覗き込むと、
唇に朱を灯し>>3:720、
不思議と穏やかな顔つき>>3:721だった。
…彼がトールと、浅からぬ仲であることは
なんとなく気がついていた。
トール卒業の年の春、2人が並んで仲睦まじく一頭の白馬に
跨っていたのが、今も記憶の隅にある。
彼と相打ちになり、戦局に一石投じたこの結末は――
リエヴルにとって満足がゆくものだったのかどうか。
其れを推し量る術は、今は彼の表情の上にしか残されていない]