― 第二王子自室 ―[銀のイトスギを誰の目にもつかぬよう仕舞いこみ、自室へと戻る。彼女が部屋を訪れた>>120のは、それから程なくであったろう。扉前で響く、聞き覚えのある声。>>120侍従の者が扉を開けば、彼女の目には書類広げた机の前に座る第二王子の姿が映るだろう。]リーゼロッテ・チェンバレン? 君か。[随分と懐かしいような気がする。ああ、彼女と他愛もない約束>>0:351をした。あれから随分と時が経ったような気がする。苦笑めいた影が刹那、ウェルシュの顔の上を過った。]