― 天龍滝 ―
[叩き込んだ虹の風は狙い通りに海龍のヒレの動きを鈍らせる。
そこから先は手出しすることなく、対決を見守った。
手出しが難しいというのもあるが、一番の理由はウェルシュなら大丈夫という信があるから]
とはいうものの、凄い対決だよねぇ……。
[そんな呟きをぽつりと漏らしつつ、蜘蛛と海龍の傍に舞い降りる]
お疲れ様、しゅー兄。
[そう、蜘蛛に声をかけて。
改めて海龍へと向き直り]
目、覚めた? りーちゃん。
[問いを向ければ、海龍はきゅう、と短く声を上げて。
直後に、瑠璃色の光が弾けた]