[瞳を開き、再び動き始めたスノウが語る言葉が、どこか遠いところを流れてゆく。
(――… 危機下における本能的な集中力が、無意識に記憶に留めてはいるものの)
もしそのとき、行く先でふたりとスノウ>>110>>111>>112>>113 が何かを話していたとしても、耳に入らない。
何故、どうして。
――… けれど、我を忘れていたのはそれほど長い時間ではなく、
“助けにいかなければ”と、兎も角もその一念に動かされ、ふらり、立ち上がる。
その顔色は、死人のように蒼白だった。]
あんたら、大丈夫か!?
具合が悪いなら、医務室に――…
[まずは具合が悪そうな様子の男の、何故かこう、強烈に既視感を感じさせる後ろ姿に駆け寄って、
その顔を覗き込むようにしゃがみこんで――…>>84]