― 精霊節の日・祭壇の間 ―
[男の出遅れが、どの程度周知されているかはわからないが、殊更口に出すようなことはせず。
ふと周囲を見回すと、不安げに様子を窺う灰吹>>118と目が合った]
あー。
怖く……ない訳ないよ、な。
[怪物退治だなんて、訳のわからないことに突然放り込まれて。
数日この世界で過ごしたといっても、覚悟を決めるに足りるものではないだろう]
でも、ま、なんだ。
この世界じゃ、元の世界で出来なかったことでも出来るんだ。
ちょっとくらい、そう信じてみてもいいんじゃね?
[落ちこぼれ気味の自覚はあるけれど、あるからこそ。
不安見せぬ笑顔を浮かべるのは、元の世界で常にしてきたことだった*]