そう、宿の片隅に小手毬が咲いていたのだ。あまりにも美しかったからな。ユーリエ、君に一番似合うと思うのだが。……誤解しないでくれ。僕はそっち系の人間ではない。家族に対して愛情を持つのは当たり前だ。僕はヴァルナーを家族のように想っている、というだけだ。