―宿屋→パン屋―
[冬の外気に晒されれば、暖まった身体もすぐに冷えてしまいそうで。
籠を抱え、身体を小さくして小走りでパン屋へと向かう。
店の前につけば、芳ばしい香りが漂っていて、自然と表情が綻ぶ。]
ただいま、もどりましたーっ
[扉を開けながら、声をかける。
オットーの姿を目で探しながら、見かけたなら笑顔を浮かべ。]
ヤコブさんから、野菜を預かってきたんです。
保冷庫に入れておきますね。
[まずはお仕事とばかりに、ヤコブから預かった野菜を片付け。
何かお手伝いすることはあるだろうかと、再びオットーの元へ。]