[笛を取り出して、リクエストがあるならばそれを奏でる。湿度があがったせいか、先ほどと響きが異なるけれど、それはもう、楽器も生き物だから仕様がない。それに、これくらいならば微妙な響きの違いを楽しむというのもありだと思う。仲間内のパーティーなのだから。笛を撫でる指に、空気を震わす音にそっと意識を寄り添わせた。]