[飢えた勢いのままに啜り上げ、乾きを満たす。無駄に傷口を広げることもなかったが、相当に容赦はなかった。そうして心が落ち着くまで乾きを癒したあと、今度こそ慎重に、そっと牙を外す。そのまましばらく、ツェーザルを抱きしめていた。ありがとう、とごくごく小さく告げた声は、誓いを立てて以来、初めて意識して発した声は、酷く、掠れていた。]