……惨いな。
[眉を顰め、馬を降りながら吐き捨てる。]
この切り口は……ただの刃物ではないな……。
ローランド殿であれば何かわかるやも、だが……。
しかし、頭と……心臓?
大方何かの魔術のため、なんだろうが……。
[魔術に疎い男に判断出来るのはそこまで。
遺体を検分した後に、その傍ら膝をつく。]
失礼いたしました。
……どうか安らかに。
王子を、この国を、これからも見守りください。
[立ち上がり、待たせていた騎士団と合流すれば、そのうちの一人に本隊へ報告を、と指示し。
再び騎士団は北上していく。]