[ジークムント>>121の忠誠に、バルタザールへ身体を寄せたまま、視線だけを移す。]
貴殿は、野茨公のためだけに動けばいいのです。
私に傅く必要などありませんよ。
[男は仲間を持たない。
それは野茨公のためだと言っても変わらなかった。
ゆるりと目を細めて、視線をアデルへ移す。]
あの方は、その少年を気に入っているようでした。
教会の魔の手から守ってさしあげれば、喜ぶやもしれませんねぇ。
[沐浴場でアデルを抱きかかえた野茨公の表情を思い出して、そんな言葉を紡いだ。
あとは自分で考えなさいと言わんばかりに、視線は逸らされる。]