「な...術が...破れた、だとォッ?!馬鹿なっ!!」
[ 邪術師の絶叫するような声と、ピシピシとひび割れる音が重なり合う。サシャが祭壇を壊した為に>>103悪魔の力による防御が崩れ、先にクレステッドが与えた打撃の分までも、ベルガマスコの身に返っているのだ、とは、カスパルの知らぬ事だったが ]
貴様の悪運も尽きたな、邪術師!
[ これこそ決着の時、と、更にレイピアをベルガマスコの胸へと突き入れる ]
「ぬおおお!許さん、許さんぞおおお!!」
[ 今度は、阻まれる事無く、真っすぐに心臓を貫いた刀身を、ベルガマスコが、がしりと掴み、咆哮のごとき声をあげた ]
何...?!
[ 同時、赤い血の噴き出すべき邪術師の左胸から、黒いタールのような粘液質の液体が噴き出し、カスパルの身体に降り掛かる ]