― 世界軸上層・『月闇の間』 ―
[中層で回復や休憩に幾らか費やした後。
先の広間より更に階段を登った先は、薄暗闇に包まれた部屋だった。
形状はどうやら菱形、壁のオブジェは月の満ち欠けを模したものか]
随分と洒落た部屋じゃないか。
[一見戦いの場ではないようにすら見えるその部屋に、見覚えのある薄碧の仔竜が静かに待ち構えていた。
かつて自分たちを出迎えてくれた仔竜の片割れは、静かに試練の内容を告げる>>#2]
全力でぶつかり合え、……だって?
[思わずミリアムの顔を見た。
向こうは癒し手、戦う役目は自分がと、先の戦いで内心決めていたのに]