[目の前でダイスが霧散したのはみなかった振りをした。冷静だったさっきまでの自分に感謝したのは言うまでもない。既に男はナイフをしまっていた。理由も…言うまでもあるまい。]どうも。……やるからには、な。[視線には同じ種の視線で応える。のと同時に、男はとんでもない相手に勝負を挑んだことをはっきりと自覚した。そして、告げられる事実に瞳を細める。]