[何故、と思った。
それほどまでに人狼とは危険な生物なのか。とも。
けれど、調べれば調べるほど、それを肯定する資料が出てくる。
挙句の果てには人狼の疑いをかけられた人間の末路までが
家族…ひいては親族が宇宙連邦の保安に関わることも多い
マクワイアの家柄のせいで知れてしまった。
現在、人狼を宿主から抜去する技術は確立されていない。
故に疑いのある人物は生死を問わずに研究所へ。
情報はそれだけで事足りた。そして、後日。
煩わしい手続きを終えて、師の荷物だけは引き取ることが出来た。]
…バカ野郎…。
[それだけ口にするしか出来なかった。
師の遺品とも言える荷物の中にはダーフィトの名前宛ての
小包が入っており、その中には金属片が一片放り込まれていた。]