[闇の侵攻に恐れを成したかのように、まだ辛うじて残っていた光はジェムの元へと収束してゆく。
その途中、最後の抵抗とばかりに開いた背中に羽根を思わせる紋様を刻んだ。
勝ち誇る闇が7本の奔流となって高く伸びあがり、中空で煌めく刃に変わる。
落下してくる刃物を前に、嫣然と微笑んで魔女は宙へ手を滑らせた。
ひと振りで指の間に合計三本のスローイングナイフが収まり、もうひと振りで遅れてきた残り三本を弾き飛ばす。
綺麗に真上に飛ばされた三本を受け止めるのは、先ほどと逆のもう片方の手。
鮮やかな手並みでそれらのナイフを重ねると、チュチュの下、大腿に現れたホルダーへ手早く収めた]