[いつだって、強い"ふり"をする。
本当は泣き虫のくせに、だ。>>22
にこりと笑って本心を隠して……自分は強い、大丈夫だと言い聞かせる。
でも本当は……。
本当はいつだって泣きたかった。
辛いと言って、悲しいと言って。
助けて欲しいと、誰かに手を伸ばすことすら出来ずに。
代替の人生を送る自分には、求めてはいけないことだと思っていたから。
でももういいんだと、そう思えたから。
強いから何とかなるだろう?>>102って言葉が、もし聞こえていたなら、何とでもなるわよ!って、強いフリして言い返したかもしれないけれど。
聞こえていないからと、本心を零す。
最期にソマリの手を取ったとき、どれ程安堵しただろう。
どれほど、歓喜に胸が震えただろう。
ガルーに怯えずともよくなるのだと思ったことは確かだが。
……声なきSOSが届いたような気がして。]