―回想:第2エリア某所―
[カレルには、にがーって顔をしておく。
蟀谷の傷は処置がされているものの、あまり顔色の良くない顔、動くときに脇腹を庇う微妙な仕草をみれば、回復しておらず無理をしているのは明確で。]
……無理しちゃだめだからね?
[そう言うだけに留まったのは、現状を考慮してか。
それともカレルの目に、柔らかく強い信念が>>90 宿っているように見えたからか。
竦めた首に、困ったような顔を返して、仕方ないなぁと笑う。
セルウィンの状態を確認し、思わず漏れた言葉。
それにはカレルも同意見のようだった。
随分減ったであろう人数、残った人物を思い浮かべながら、セルウィンの頬を撫でた。]
[その後、薬を手渡す段になれば。]
カレルも大変だものね。
ううん、それは全然かまわないわよ。
……ただね、思ったよりも
強いかもしれないから気を付けて?
[礼を述べられて、首を横に振る。]