― 現在:Nルーム ―
[ビクリ、と肩が跳ねただろう。
セルウィンに声を掛けられるまで、>>123彼が近くまで来ていたことに気付かなかった。
よほど動揺が目に見えたのか、それとも顔色が悪かったのかは分からないが、大丈夫かと気遣う声には、なんとか口角を上げ、笑みを作ろうと試みた。
……おそらく成功はしていなかったのだろう。
本当に大丈夫?>>124と再度確認されたことでそれを悟り、今度は言葉で答えることにした。]
……大丈夫よ。
セルウィンも、お別れ言いに来たの?
……あら、アレクシスと面識あったのね。
ああ、でも確かに学者つながりよね。
[話してみたかったと思っていることは知らずに、知り合いだったのかと推察の元、そう言った。
一度話したけれど、凄く頭がよさそうだったわと、伝えながら、今度は自然に笑えただろう。
少し落ち着きを取り戻したような気がする。
それを見計らったかのように、セルウィンが痣のことについて尋ねてきたのだったか。>>125]