[空舞う一翼が、高く、啼く。>>110それに導かれるよに放たれた一矢は、僅かに遅れたよう。>>112左の肩口掠め過ぎ去るそれは、身を穿つ事こそなかったものの、微かな熱を残す。先に受けた一撃の重さを残すそこに重なる熱、それでも暴風は止まる事無く天より落ちる]…………一意、専心![短き宣と共に、紫紺の柄持つ銀刃が狙うは射手の左の肩口。それが届くのと、持ち返られた矢がこちらを穿つのと。どちらが速かったかは、捉えきれず。認識したのは、紅がふた色、散ったという事]