―回想:師を失った日のこと―
[ダーフィトの釣りの師匠でもあり、
サボタージュの共犯であったその人が
消息不明になったという話を聞いたのは、
師と日常的に関わらなくなってから、数年後のことだった。
原因は全くの不明だった。
何処へ行ったのかも、…或いは、何処で息を絶やしたのかすら。
それを知ることが出来たのは、それから数ヵ月先だった。
実家であるマクワイアの家に宇宙連邦の人間が訪ねてきた。
その時に交わされた話の内容に出てきたのだ。
"人狼"という単語と、ダーフィトの知る人の名前が。
曰く、ダーフィトの師が乗船していた船で
人狼が侵入したという騒ぎが起きたのだという。>>1:522
そしてその船に乗船していた師が疑われ、
一人の警備員と共に射殺されるという事態になったのだと。]