[ イェンスの手助けに向かうべきか?と、騎士の1人が尋ねる視線を向けて来たが、カスパルは首を横に振った ]
[ そして、クレステッドに手が届こうかというその時 ]
『隊長...姫が!』
[ 西の跳ね橋を渡り、魔物を見事な腕で斬り伏せながら駆けるチャールズの後ろに守られながら、ローズマリーが妖術師の元へと足を進めるのを、騎士の1人が慌てて指差す ]
......行くぞ!
[ 噛んでいた布を吐き出し、カスパルは鋭く声を上げ、先頭切って走り出した。
色々と思う事はあれど、イェンスが前に立ち、チャールズが姫を連れて来た事で、妖術師の気は完全にクレステッドからは逸れている。
救出に、これ以上の好機はない ]