剣は相手を殺す為の道具で、僕らはそれを振るい敵を殺すのが役目だ。殺し合うための場所なんて何処でもいい![強く意識しないまま口から流れるように出た言葉は本能のような物。表層が忘れていても、体に刻み込まれた物は根深く残ったままだった。自分は戦うための人間で、敵を殺すための人間で、だから目の前に敵がいるなら殺し合うのが当たり前だと。記憶と共に在った装飾が取り払われた今、言葉を交わすように重ねる剣は力強くはあったが、同時に以前持っていた強い意志はそこから失われていた。]