いってえよオッさん!
折角人が祝いに来たんだから珈琲位出ても良いだろ!
[どの口で祝いに来たんだ、と呆れた表情で、オッさん――オズワルド、だからオッさんだそうだ――は何だかんだ、この13歳、目下思春期激突中の挙動厄介な少年に、珈琲を本当に出してくれた]
……うえ。に、がい。
オッさん、ギブミー砂糖あんどミルク。
[但し子供味覚にゃ少しキチい、ブラック珈琲だったが]
[雪季節の割りに陽射しは良く、心成しか暖かな気候のそんな日。
気候的に、そう優良な生活環境でない故に人も少ない村だが、故にだか案外だか、村人同士の会話は何時もより弾み易かった気がする]