……奇麗だなあ。
[今までの生涯で一度も母星を離れたことのないダルメシアンにとって、それはまさに壮観だった。
曲線的なデザインの窓、その外に美しく散りばめられた星々は美しく、ここに来るまでの様々なごたごた――必要な書類を家に置き忘れたり、それを取りに行っていたらゲートが閉まりそうになっていたこと――による疲れもすっかり消し飛ばし、田舎の教授の目を釘づけにするには、十分だったようだ。]
あ、そっか。秘書ちゃんにも、写真送ってあげようかな?
[しかし、問題があるとするならば……]
あれ?あれれ?
失くしちゃったかな……?
[プレゼン用の原稿やらデータやらを詰め込んでいた携帯端末を、どこかに落としてしまったようだ]
どこかで誰か、拾ってないかなあ……