面白い、か。
そーゆー風に言ってもらえたのは、初めてかもね。
[大抵は、異端の存在と恐れられる事には触れず、返したのはそんな言葉。
公国の技術は世にはあまり知られず、異端と扱われて苦労を重ねた事もあるから。
向けられた感嘆は、自覚している以上に内に響いていた]
腕に関しては、結構自信あるんだよー。
何せ、これ一丁で4年も渡り歩いてるからねー。
[腕前を褒められた事も、響く要因となっていて。
だから、多分、相当に気が緩んでいたのだと思う。
でなければ、体調不良を素直に晒すなどと言う事はしない。
しないはずだ、とは後から延々と繰り返した自己暗示。
そうじゃないと、ちょっとやり切れないものがあった。
大した偽装しなくても性別不詳に見られるレベルとはいえ、身内以外に乙女の柔肌晒したのは後にも先にもこの時だけなのだから]