― 魔導師の研究室 ―
[魔導師の手により、花精たちが帰っていく。
覚えていたい、というエルナの言葉と、こちらに向けられた視線には、ほんの少し苦笑するしかなかったが。
その思う所は察しがついていたから、何も言う事はないまま見送って]
……おや、お察しいただいていたか。
[向けられた問いかけ>>120に返すのは、今までとは打って変わった強気の笑み]
最初は、忘れないだけでもいいか、と思った。
あちらでやり残した事がいくつもあるからな。
けれど、ここで目覚め、あなたと言葉を交わして。
今まで知らぬままでいたもの、触れる事の叶わなかったものの存在を知った。
……その記憶を残したまま、それに二度と触れられないなんて、あんまりじゃないか。