― 回想 城門近辺 ―[カレルが城門近辺に降り立って>>119、ほどなくして。城門付近の防衛にあたっていた竜牙兵3体が彼の姿を捉え、近づき始める。いかに聖剣があろうと、双方が全力でやりあったならば、カレルに勝ち目があったかは疑わしい。勝てたとしても、その後の戦いに支障を来す程度には消耗しただろう。だが。近づいてきた竜牙兵は、カレルに攻撃を仕掛けることもなく。ピタリと止まったままガタガタと音を立て、そのまま崩れた。竜牙兵にごく僅かに残った竜《ディルドレ》の血、あるいはその思念が、カレルに攻撃することを許さなかったのである]