[ 乾杯に巻き込まれたダーフィトとキアラを見つけると、男はそちらに歩み寄った。思えば共闘したにもかかわらず、挨拶もろくにしていない。 ]
先刻は、名乗りもせずに失礼しました。
私は、フィオン・カムナ...護衛官を勤めています。
そちらは、精霊師のカマグィ殿ですね?戦闘中は、我らにも援護頂き、心より感謝します。
よろしければ、どうぞ、姫君の近くへ。
[ ダーフィトの顔はもちろん、船団出立前に顔合わせのあったキアラについても見覚えがあったから、自己紹介をすると同時に、そう誘いかけた。
恐らくアデルもそれを望むだろうという確信がある。 ]