我等、朝に生き、彼等、夜に生きる。
それが定めであり、俺達は肩を並べて生きられぬと言う訳だ。
[深夜に沈む野茨城に、暁の陽を呼び、灰の山を詰む。
魔物として生まれた存在と、
人として生まれた存在の雌雄を賭けて。
ユーリエの声に浅く頷けば>>119、
熱を持ち続ける右手に集中し]
奴を討ち取れば、足並みが乱れる。
この機会を得るぞ、ユーリエ。
[自分が聖女も大儀も利用しているのは理解している。
だが、彼女が名乗り>>121を上げた意味も、
伊達や酔狂では無いと知っていた。
打って算え、謀を巡らせ、死点を突く。
魔物屠る一門の己には、やはり聖者の肩書きは似合わぬな。と、
内心の泥濘を飲み干しながら、息を吐いた。]