せえぇっ![練り上げた己の気を、大地に叩き込む。木は土より養分を吸い、成長する。――その理を利用して、大地を通して乾と巽の方角にある木に己の研ぎ澄ませた気を‘吸わせた’。気に触れれば身体が痺れ、一時的に動きを奪う術。木と木の間を駆け回る妖魔二体の動きが止まる。]クリフ様![その機を逃すまいと、女は地を蹴り、乾の方角へと駆けた。巽の方角はクリフに任せる心算。*]