[それとも、或いは試練の参加者なのだろうか。
ちら、と頭の片隅に思うのはそんなこと。
何と言っても異人館に観光に来るように見えないから。観光に来るように見えないから。
大事なことなので頭の中で二回繰り返しつつ、そうなったら手強そうねと生唾を飲み込む。
――強そう!(物理)]
……っ、と!
[あんまりまじまじと凝視していたら、気付かれて不審に思われるかもしれない。
思い出したように書斎に引っ込んで、慌てて扉を閉めた。
乱暴と言うほどではないが、ぱたんという乾いた音が廊下に響き渡る]
注目を集めてない事を祈りましょう。
[扉を背にして、ふぅとひといき吐いた*]