………ッ、!?[夜に馴染む漆黒が、ふ、と一際、闇に沈んだ。掻き消えた人影は、一瞬の後には眼前に立ち、軽やかに首を傾げる>>116] ――ええ、そうよ! どうして彼を襲うの、何をしたって言うのよ![咽喉を振り絞って叫ぶ声。静かに佇む人影を、無条件に斬り裂こうと動く腕。問うた答えは、とうに出ている。ディークも、きっと――自分をもう、制御できないのだろうと。傍らで吼える彼の声>>115に、剣先の描く軌道がくっと引き攣れる]