[オットーが笑っている。瞳に溜まった涙がオットーの輪郭をぼやけさせる。
オットーに情けない姿を見せたくはなかった。けれども溢れる涙を止められなかった。だって、こんなにも辛い。悲しい。淋しい。]
そんな答え聞きたくなかった。お前が何を大切に思っているかなんて知りたくなかった。
死にたくないよ、でもお前にだって死んで欲しくなかったんだよ。
俺だってお前に死んで欲しくないって何で分かってくれないんだ。
馬鹿野郎、お前は酷い奴だよ。お前も俺は置いて行くのか。
俺は、お前が、――こんなに好きなのに。
なあ、オットー。俺はお前が好きだよ。
[触れた頬に涙は降り続ける。]