ところで、単刀直入に伺いましょう。あなたの目的はなんですか?
研究所から逃げたというあなたの証言はどうも腑に落ちない点がある。言うなれば嘘くさい。
ですが今は非常時、そのことを罪に問う気はない。むしろ、あなたが小官の思う通りであるならば、手を組みたいと思っていましてね。
罪を告発するのも小官らの仕事ですが、そんな瑣末なことなど、今は切り捨てるべきでしょう。罪を告発して、結果全滅、という事態は避けねばなりません。
[受け入れられなければ、この男は生かしてはおけないだろう。
だが、銃を使うのは音でバレてしまい、リスクが大きい。まだ使いたくはない。素手で人を制圧するのも確実ではないので避けたいのだが。覚悟を決める必要があるやもしれぬ。
ポケットの中の銃を握り、マレンマの返答を待っている。]