なあ、お前が狡くたって良かったよ。お前が優しい奴だって俺が勝手に思い込んでただけだ。そうしてお前にずっと俺は甘えて来てたんだ。
俺こそ強くない。好きな奴を一人も庇えない、こんなにも情けない頼りない奴だった。
なあ、生きたいって言えよ。どうしてお前も死のうとするんだよ。
[オットー>>119に首を振る。頼むから生きる事を諦めないでくれと懇願する。
だけどもオットーは首を縦には振ってくれない。処刑に抵抗しようとしない。]
お前も――、俺と一緒には生きてくれないんだな。
[その言葉を口にしたとたん、目の端の涙が零れ落ちた。 ]